僕の革靴の歴史は、ここから始まった。実際に履くまでこの種の靴の魅力は分からない。
安易に流れたと言う勿れ。履きよい靴に、それ相応の敬意を払うのは当然のことだ。
硬くて重い、そういう靴をタフだ何だとあまり持ち上げることはない。靴がタフなのか、履き続けられるオーナーがタフなのか定かでないのだから。
この靴は実に柔らかく、足に優しいうえ雨にも強い。旅行や散策のお供にするのに、何の不安もない一足というのが、どれほど貴重なことか。
そのうえ案外、スラックスなどに合わせてもいけるのだ。適応範囲の広さには舌を巻く。
リーガルウォーカーにはもう少し細身のもの、もう少し自然な風合いの革で仕立てたもの、色々ある。珍しく、手放しで薦められる品だ。