top of page

Paul Smith ブリーフケース


 ナイロンと革の取り合わせは極めて一般的なもので、価格帯もメーカーも様々。

総革よりも軽快だが、一歩間違えばチープになる。まかり間違えば悪目立ちする一方で、何の気なしに選ぶと風景になる。

 高級感と、適度に目を引く一捻り。これが難しく、なかなか手を出さずに来たのだが、今回Paul Smithに逸品を見つけた。(少し上を見れば、Felisiの黒も可也良い)

 この鞄、マルチストライプの使い方が絶妙だ。嫌味にならない程度に主張する。失礼ながらこのブランドはもう少し品がないと思っていたが、考えを改めなくてはならない。


 そして堪らなく素敵なのが、このゴールドの金具、ファスナー。ここがシルバーだったら凡百の鞄と蔑んだかもしれない。それくらい好きだ。

金色嫌いの人も多いが、肌馴染みよく、暖かい色味である。食わず嫌いなら、一度試すといい。

 把手やパイピングなど、革の質も悪くない。ナイロン×レザーの場合、表面積とは反対に革が肝だ。

 ちなみにこのナイロンは撥水加工が施されているもので、雨天時も安心。個人的にも最近雨降りの日に革鞄を提げていて辟易したところだったので、これは嬉しいポイントである。


 美しさを追求した実用の具。結局はこれが一番かな、などと志低いことを考える梅雨。

bottom of page