Napkin(pininfarina) カンビアーノ フォーエバーペン

　手の届くピニンファリーナ made in Italy。これだけで買う理由になる、というのは大袈裟だろうか。メタルとウォルナットのマリアージュ。流麗極まるデザインは、卓上の一角を占めるに相応しい。

　滑らかな手触りと重みを愉しみながらこのペンを眺めていると、も早これは単なる筆記具の域を超えているのではないかとすら思える。皮肉と思わないで欲しいのだが、手に取ってみて、しかし何か書こうという気にならない稀有なるペンなのである。持っているだけで、満足してしまう。

　殆ど使っていないのに、いっそ色違いでもう一本買ってしまおうかしら、と思わせるこの引力は何だろう。

　最近、ブランド名が変わると共にボールペンタイプも出たが、あれにはあまり惹かれない。このペン先に宿る懐古あってこそのプロダクトだと思うからだ。反面、コンクリート製スタンドが付属するアルミボディのものは気になっている。エッジィな本体と、無骨なコンクリというセンスに脱帽。早く現物を拝んでみたい。