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Antonio Maurizi タッセルローファー


 軽いノリというのも、貫徹しようと思ったら苦労なものだ。

どうせアッパーで遊んだなら、ソールでもはじけてしまおう。直ぐに汚れて削れて継ぎ接ぎされるところに、どこまでも凝るくらいの軽率さが、浮ついた靴には欠かせない。

 頼りないほど柔らかなアッパーは、イタリアのタンナーConceria 800の手によるシープレザー。トゥの部分など、少しでも何かに擦れた途端裂けそうである。

何となく履き下ろせずに、三年経過。純白だったはずが、日に焼けてオフホワイトと化した。

 ソールも黄ばんで今一つ気分が上がらないが、当初は本当に惚れ惚れするほど綺麗だったのだ。

 白のクリームで矯正するか、寧ろ馴染みよくなったと考えてクリーム色っぽく仕上げるか悩みどころ。とにかく先ずは一回くらい履いてみないと。


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